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英語で知るアジア市場

英語をコミュニケーションのツールとして使えるようになると、英語圏以外の地域への扉も開くことができます。複数の言語を使いこなす人々にはとても敵いませんが、英語だけでも消化しきれないほどの情報を、世界中から収集することができます。今回は、日本のお客さまからご要望の多いアジア市場に関する情報収集について、まとめておきます。

信頼できるメディアでアジアを俯瞰

アジア市場を目指すなら、日常的に広くアジア全域を俯瞰しておくのがオススメです。アジア市場は、国境だけで単純に区分できない側面があるからです。地理や言語が近い国同士で商圏ができていたり、多民族多言語の国では、国内市場よりも、他国の同種コミュニティとの交易がさかんだったり。そして、政情の変化によって、モノや人の動きもかなり流動的です。事業を営むには、緻密なプランニングよりも、大雑把なくらいの柔軟性とスピードが求められる市場だと思います。

そんな市場を理解するには、信頼できるソースからスタートするのがオススメ。いきなりキーワード検索やソーシャルメディア情報に頼るのはリスクが高いです。また、各種メディアもそれぞれに政治的なバイアスがあるので、できるだけ中道に近いメディアを2,3選び、日常的にチェックしておくといいと思います。以下3つは無料で記事を読めて、信頼度の高いニュースサイト。


本格的に世界の経済状況や市場を把握しておきたいならば、以下2つのメディア購読が定番です。

  • The Economist:グローバル市場で活動しているビジネスパーソンや研究者にもっとも信頼されているメディアのひとつ。経済、政治、テクノロジー、環境、文化など、幅広いテーマの記事が満載、アジアセクションだけでも十分読み応えあります。
  • The Wall Street Journal:世界のビジネス、金融、テクノロジー動向を知るなら外せないニュースソース。日本語版もありますが、英語版の情報量を見逃すのはもったいないので、ぜひ英語版で記事検索してみてください。

 

暮すように知る

市場全体を知るには、政治や経済の動向を把握する必要がありますが、事業を営むためには、人を知らねばなりません。人を知るには、暮しを知らねばなりません。潤沢な予算がある企業であれば、すぐに市場調査に入るのですが、小さな事業や個人で活動するプロフェッショナルには、カスタム調査はとてもハードルが高い。ということで、「暮すツモリ」の情報収集で、現地の人々の暮しや、物価の感覚を掴みます。

現地の小売動向を把握する導入として、私がまず参考にするのは食事情。シェアトップ3くらいの食品小売りチェーンのウェブサイトを徘徊します。日本ブランドとしての進出をサポートするなら、セブンイレブンやイオンなど、アジア各国で大規模に展開している日本企業の現地サイトを確認すると参考になります。日本食の人気ぶりもよくわかります。

ただし、地球の胃袋アジアに納まるのは、きれいにパッケージされた工場生産品だけではありません。ワイルドなローカルマーケットや屋台文化が生活に深く根付いています。そこは割り引いた上で、小売事情を見る必要があります。オンライン情報では、実情を把握するのは難しい。知人が多い国の事情は、彼らのソーシャルメディア投稿にも見え隠れするので、時折まとめていっき見しています。

海外向けのブランディングやライティングでは、現地視察や調査ができなくても、こんな風に、モニター越しに旅をします。実際は食事情だけでなく、対象国や業界の動向についてかなりマニアックに調査をします。が、世界の食やライフスタイル、エンターテイメント情報などは、案件のテーマと直接関係がなくとも、チームやお客さまと共有して楽しんでいます。